新元号予想を外した話

発端

 思い立ったらすぐ実行

アカウント作成

https://twitter.com/GengoYosou

元号予想のためのアカウント

 

実行

時間が足りなかったので、漢字を絞ることにした。*1

過去に元号元号の候補として使われた漢字などを選んでリスト作成

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リストにある漢字は114個ある。漢字2文字の組み合わせ114の2乗=12882回ツイートした。

プログラムはPython3で書き、requests_oauthlibからtwitterAPIを使うことでbotを稼働させた。実行は自分のノートPCを使った。*2

結果

(皆さんご存知の通り)

新しい元号は、『令和』であります。*3

リストに「和」は含まれていたけど、残念ながら「令」は含まれていなかったため、元号決定者は見事にこの垢のツイートを全回避させることに成功したようである。*4

 ちなみに…

ニアピンはあった。

考察

twitterに2016年に「令和」を予測するツイートをして当てた人がいたらしい。(まあこんだけ人々が予想してたら一人くらいは当てるやろ…)

 

ところで、あくまで仮説だけど、「元号予想のためのアカウント」が元号を決定する人たちに目をつけられていた可能性は微粒子レベルで存在しているかもしれない

まあ陰謀論っぽいけど、「民間の予想と合わせないようにする」選び方をしていた場合、元号決定者もある程度ネットなどを見ていた気もする。無数のエゴサのうちの一つとして、このアカウントが見られたという解釈ならありえそうではある。

面白いことに、「元号 令和 until:2019-03-31」と検索すると、該当するツイートは一つも存在しない。「元号決定者、予想を回避させようとしている説」を推す場合、元号決定者は見事最適解を導いたようであった。

また、2016年にツイートしていた予言者ニキは、「明治大正昭和平成令和 違和感ないね!」というようなツイート文だったため、元号決定者の「元号 令和」のエゴサに引っかからなかったため考慮に入らなかったと解釈するのが自然だろう。*5

なにはともあれ、インターネットの時代に「ほとんど誰にも予測されてない」元号を作り出して発表できたことは流石としか言いようがない。

 

ところで、「令和」以外の元号候補案は「万保」「万和」「広至」「久化」「英弘」だったようである。

『英弘』以外はカバー済みだった。*6

(でも確率2/3を外した程度なら、偶然と片付けてもいい気がする…)

しかし解空間456万通りのうちの1万2000程度しかカバーできてないのに、このbotは候補6つのうち4つをカバーすることに成功した。漢字リストは細かい部分は適当に選んだが、ある程度の機能はしていたようである。

 

次回への反省(果たして次回は存在するのでしょうか?)

「誰かが予想した元号は外れるようになっている」についての信憑性は高いような気がする。

よって次回の改元の際にこのようなアカウントを作成する場合、「元号としてありえる候補を絞る」のではなく、「次の元号を当てに行く」という目的で作ったほうが望ましいだろう。

もし次の元号を本気で当てたい場合なら、

  • 非公開アカウントで延々とツイートする(エゴサに引っかからないようにするため)
  • アカウントのことは直前まで(リアルも含む)誰にも言わないようにする(どこから情報が漏れるかはわからないため)
  • 天皇をやっている方が生前退位をする(お通夜モードで予想大会するのはきついため)(こればっかりは自分の力ではどうしようもできない)
  • APIに制限があるため、極力早めから対策をする(時間が足りなくなるので)
  • カバーする漢字はできるだけ多くする。しかし小学校で習う漢字1006文字をまず優先してカバーしたほうがいい。常用漢字残りの常用漢字1130文字については時間が余った場合にやる(「読みやすく書きやすい」という条件から小学校レベルの漢字が使われる確率が高い)
  • 古典について詳しくなる(万葉集とかから元号が決まるため)
  • 何らかのサーバを利用することで24時間365日プログラムを稼働できるようにする(ツイートの量で強引に解決するため)
  • webスクレイピングなどで単語が俗用されているかを判断して、その場合はツイートを極力避けるようにする(規制によってツイート一回にかける時間が長くなる。よって明らかにないものは徹底的に除外させる。)

のことをやればなんとかなりそうな気がする。

…ところで、次回の改元ってどうせ数十年後くらいだし、果たしてそれまでtwitterはサービスを続けているのだろうか?

 

まあ少なくともインターネットはありそうだし、使用するサービスを決めるなら

  • 短文を気軽に大量に投稿することができる(大量に投稿することになるため)
  • APIなどが充実していてbotが作りやすい
  • 短文が投稿された時間が誰にでも明らかにわかるようになっている(予想が成功した場合、タイムスタンプが予言成功の証拠になるため)

みたいな条件が良いのかも?

まあ、10年後すら予測するのは難しいし、今のうちから適当なことは言えないね

(数十年後にはインターネットの他にもなんかが生まれているのかもしれないし)

*7

 

(次回があるかどうかはわからないが、)次回もし同じようなことがある場合、これをやるのはおそらく令和時代とかに生まれた人だろうから、彼らの世代における常識によって同じようなことが成し遂げられるのかもしれない。残念ながら平成生まれの老害には出る幕はなさそうですね。

感想

元号予想のためのアカウント」ははじめは「元号として使える候補を絞る」という目的で作ったが、運用していくうちにいつのまにか「次の元号を当てる」ことが目的となっていった。後者の目的を達成することはできなかったことは少し残念だったが、結果的に前者の目的は達成できたようなので、無駄骨を折ったわけではなかったと思っている。

最後に

平成生まれとして、令和生まれの人間を馬鹿にしないように気をつけながら次の時代を生きていこうと思います。自分にできて彼らにできないことがあったとしても、彼らにできて自分にはできないことはいくらでも存在するので。

*1:2秒に1回もツイートしたら普通に規制されます。7秒に1回でも無理。最終的に30秒に1回になりました。

*2:ノートPCは24時間稼働させても大丈夫なようには作られていない。真似しないようにしようね!

*3:令和←なぜか変換できない 変換できないのは今だけ!!

*4:「和」は過去に元号として使われていた文字だったため当然リストの範囲内だった。「令」は予測できただけでもすごい気がする。

*5:「令和 until:2019-03-31」で検索すると元号と関係ないような情報しか出てこない。ある程度のノイズは妥協したのかもしれない。そうしないと決められないし。そして「平成 令和」でエゴサするのをうっかり忘れてしまったのかもしれない。まあ結局決まったのはおそらく直前の直前だろう。なんなら当日急な変更があった可能性も十分にありえる。あくまで状況証拠に過ぎないが、当日に会議が遅れた理由としても説明することができる。

*6:「弘」は過去に元号に使われたことがあるためカバー済みだったが、「英」は予測できなかった。

*7:実は日本では昭和の後期にはインターネットが存在していたらしい。とは言っても大学などの研究機関で使われていた程度だが。もし令和になにか新しいものが発明されて普及しているとしたら、それは平成の終わり頃である現在に、研究機関において実験開発段階にあるものなのかもしれない。